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平成19(2007)年7月のコラム一覧へ戻る

親子二代の遺言書

執筆 : 代表弁護士 大塚嘉一

1.先日、遺言公正証書の作成のご相談に与りました。そのような相談自体は、珍しくないのですが、実は、その昔、その相談者の方のお母様の遺言書作成に私が関与していたのでした。私が弁護士になりたてのころです。

今年(平成19年)、弁護士になって20年目、親子二代にわたって遺言書の作成のお手伝いをさせていただくケースが出てきたということで、感慨深いものがあります。

2.遺言書は、相続対策に有効です。

相続対策というとき、一般的に、相続税の節約、納税の準備、遺産分割の対策が必要です。また、これらは、お互いに密接に関連しています。

遺産分割の対策としては、遺留分に留意することがポイントとなります。

先の相談者の方の場合、お母様が遺言公正証書を遺してくださったおかげで、相続がスムーズに進んだ、とたいそう喜んでいただきました。それで、今回のご相談になったそうです。

3.弁護士の主戦場は、法廷です。反対尋問を中心とする証人調べでは、プロとしての充実感を覚えます。真実を追究し、紛争を解決し、依頼者に喜んでもらう喜びは、他の何物にも換えられません。

しかし、弁護士の役割は、発生した紛争を解決するばかりではありません。予め紛争を予防することも大切な役目です。適切な遺言書を作成するのも、紛争を予防するために重要なことです。さらには、遺言書を遺して、あるいは相続税を軽減し、あるいは事業承継を確実にするなどして後顧の憂いをなくし、仕事以外のやりたかった事をやる、または余生を楽しむなど積極的な生き方ができるはずです。

紛争を予防し、さらには積極的な方策を立てる。それらのお手伝いをできることは、弁護士として、紛争を解決することに勝るとも劣らない、もう一つの喜びです。

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